コマンドの先頭にバックスラッシュをつける理由
RVMをインストールする機会があり、手順を確認してインストールした。
\curl -sSL https://get.rvm.io | bash -s stable
このときcurl
の先頭に\
がついているのが気になり、付けない場合と何が違うのか調べた。
\
つける理由は、shellのエイリアスの影響を受けないようにするため。
エイリアスはある単語を別の単語に置換するためのリスト。コマンドの先頭の単語がこのリストに一致するときに、別の単語に置換する。ただし、その単語がクォートされているときは置換されない。
一方で、\
はそのあとの1文字をクォートするエスケープ文字で、\curl
は先頭の一文字のみクォートした単語となる。これがエイリアスの条件を満たさないようで、これを狙った記法のようだ。
前述のとおり、単語がクォートされているときは置換されないので、コマンドを
'curl' -sSL https://get.rvm.io | bash -s stable
シングルクォートや
"curl" -sSL https://get.rvm.io | bash -s stable
ダブルクォートで囲んでも同様で、エイリアスは適用されない。
参考
Oracleで「user」という名前のテーブルが作成できなかった
最近、既存システムを刷新することになり、その調査で知ったこと。
Oracleを使用することが決まっていて、プロジェクトの要件、使用するフレームワークなどを確認する過程で、試しにuser
という名前のテーブルを作成しようとしたところ、
SQL> create table user (id number not null, name varchar2(255) not null);
create table user (id number not null, name varchar2(255) not null)
*
行1でエラーが発生しました。 :
ORA-00903: 表名が無効です。
作成できなかった。試したOracleは12c(12.1.0.2.0)。
他に、カラム名をuser
にすると、そのテーブルは作成できない。
SQL> create table foo (id number not null, user varchar2(128) not null);
create table foo (id number not null, user varchar2(128) not null)
*
行1でエラーが発生しました。:
ORA-00904: : 無効な識別子です。
調べたところ、user
はSQLの予約語であり、テーブル名などの識別子として使えない。また、この制約は12cに限ったことではない。
Oracleでは、予約語をV$RESERVED_WORDS
で確認できる。
SQL> set linesize 150
SQL> col RESERVED format a8
SQL> col RES_TYPE format a8
SQL> col RES_ATTR format a8
SQL> col RES_SEMI format a8
SQL> col DUPLICATE format a8
SQL> select * from V$RESERVED_WORDS where keyword = 'USER';
KEYWORD LENGTH RESERVED RES_TYPE RES_ATTR RES_SEMI DUPLICAT CON_ID
------------------------------ ---------- -------- -------- -------- -------- -------- ----------
USER 4 N N N Y N 0
リファレンスによると、Y
になっているRES_SEMI
は、DMLなどのSQLで識別子として利用できない、とのこと。
どうしても予約語を使ったテーブルを作成したい場合は、識別子としてみなされないようにするために引用符をつける。
SQL> create table "user" (id number not null, name varchar2(128) not null);
表が作成されました。
SQL> desc "user";
名前 NULL? 型
----------------------------------------- -------- ----------------------------
ID NOT NULL NUMBER
NAME NOT NULL VARCHAR2(128)
SQL> create table foo (id number not null, "user" varchar2(128) not null);
表が作成されました。
SQL> desc foo;
名前 NULL? 型
----------------------------------------- -------- ----------------------------
ID NOT NULL NUMBER
user NOT NULL VARCHAR2(128)
確かに作成できるが、SQLで指定するときは必ず引用符が必要になる。また、ドキュメントでは、引用符を用いた方法は推奨されていないので、識別子とみなされるワードを使用するのは避けたほうがいい。
参考
curlコマンドでHTTPレスポンスのヘッダを確認する
以前クリックジャッキングの対応で、X-Frame-Options
ヘッダを出力するようにhttpdの設定を変更したが、その確認でcurl
を使って確認した時の方法。
$ curl -s -D - http://www.example.com -o /dev/null
HTTP/1.1 200 OK
Accept-Ranges: bytes
Cache-Control: max-age=604800
Content-Type: text/html
Date: Mon, 03 Aug 2015 15:04:03 GMT
Etag: "359670651"
Expires: Mon, 10 Aug 2015 15:04:03 GMT
Last-Modified: Fri, 09 Aug 2013 23:54:35 GMT
Server: ECS (pae/3796)
X-Cache: HIT
x-ec-custom-error: 1
Content-Length: 1270
-s
は、curl
をサイレントモードで実行する。curl
は標準エラー出力に進捗を表示するが、このオプションをつけると表示されない。
-D
は、ヘッダを表示するオプション。このオプションには出力先ファイル名を指定するが、-
を指定するとヘッダは標準出力に出力される。
-o
は、レスポンスボディをファイルに出力する。オプションを指定しないと標準出力に出力されるが、このオプションに/dev/null
を指定して、標準出力に出力されないようにしている。